プチ鉄子、温泉へ行く part6
さざえ堂から降りてバスを待っていたわたしはあせっていた。
バスの中でも走らんばかりにあせっていた。予定通り駅に着かないと、
喜多方への電車に間に合わない。乗り遅れると次の電車は1時間後だ。
幸い、バスはほぼ予定通りに到着した。ホームまで走る。
間に合ったぁ! ほっとしながら座席につくと、車掌のアナウンスが聞こえた。
「この電車の発車は、遅れている郡山からの電車の到着を待ってからとなります」
強風のため、郡山-会津若松間で速度制限がされているという。遅れは約30分。
エーっ! ただでさえ短かい喜多方での滞在時間がさらに減る。
しかも、ここで遅れているということは、今後の電車も全部遅れていくということでは?
それじゃぁ、予定がたたないじゃん! こまったなあ。。。
でも、ものは考えよう。どうせ1時間に1本しかない電車。
多少遅れても、1本あとの電車に乗ったと思えば同じこと。
きょうのうちに帰り着けばいいわけだし。
そう決めたら、あせる気持ちも落ち着いた。
ゆったりとラーメン食べて帰ろうぜ!
喜多方の駅前もやはり静まりかえっていた。
こんな日に外を歩く人などいない。
それでも、わたしは歩かなければならない!
やっぱり、ラーメンだけでは帰れない!
気持ちを奮い立たせ、ひとり歩き始める。

なぜか、駅前の大きな通りに雪がない。見ると、通りの中心線から水が出ていた。雪国では道路の雪をとかすために水を流すとは聞いていたが、実物を見るのは初めて。会津若松では気がつかなかったなあ。
夏になったら東京でもこうすればいいのに、と思う。ヒートアイランド現象抑止に絶大なる効果があると思うんだけど。。。
ダメですかね。
喜多方はラーメンだけでなく蔵の町としても有名だ。
酒造りや醤油造りの店も多く、町のあちこちに古い
店構えの建物が見える。
雪の降り積もった路地を、時には猛烈に風の吹く中を、
ひたすら歩き回る。
ほとんど執念。

ひと通り町を見てまわって、
いよいよラーメン。
伺ったのは、こちらのお店。
中に入るとお客でいっぱい。
競合有名店がいくつか定休日
なので、そちらの客もまわって
きているのかもしれないが、
かなり人気者のようす。
後から後から客が入ってくる。
外はあんなに静かだというのに
この人たちはいったいどこから
湧いてくるのか?
出てきたラーメンはこちら。普通の「中華そば」。
「チャーシューメン」を注文している人も多かった。
確かに、チャーシューはうまい、かも。
わたしはラーメン通ではないので味の評価はできない。するつもりもない。
東京に住んでいれば、今やラーメンに限らずどんな味でも食べることができる。
喜多方だって、尾道だって、博多だって、札幌だって、なんでもござれだ。
わざわざ喜多方まで来なくても、喜多方ラーメンは食べられる。
とりあえず、それがわかった。ご当地ものは、もう現地に行かなくても手に入る。
それがなんだかちょっと淋しいかなあ、という味がした。
予定通りの時刻に駅に行くと10分遅れで電車が出るという。
はたしてダイヤ回復か?とも思ったが、会津若松に着いたら、次の電車は
やっぱり1時間後だった。仕方がないので、駅の構内をぷらぷらしていたら、
一軒の蕎麦屋に「揚げまんじゅう」の文字を見つける。朝の武家屋敷でも、
「会津名物・天ぷらまんじゅう、略して天まん!」という看板を目にした。
「天まん」って、何? 時間つぶしも兼ねて入ってみることにした。
こちらが、その「天ぷらまんじゅう」。
文字通り、まんじゅうが天ぷらに!
なんですが、これが意外とうまい。
中は何の変哲もないまんじゅう。
でも、外の衣がかりっとしていて
すこぶる美味しい。
「お持ち帰りもあります」とあったので
思わず買いそうになったが、冷めた
衣を想像したら怖くなったので、
思いとどまる。でも、ほんと言うと、
また食べたい。
1時間遅れで到着した郡山で、さらに1時間待つことになった。
青春18きっぷのいいところは、こういうとき改札を自由に出入りできること。
暖かい駅ビルの中をうろうろ歩く。郡山の駅ビルはかなりの充実ぶりだ。
どこからかプーンといい匂いがしてきた。ワッフルの店だ。ガラスケースの
中を見ると、モンブランにラムレーズン、ベルギーチョコにクリームチーズ。
その他にもクリームの種類がいっぱいあって、楽しそう。目が離れない。
今回の旅も、「天まん」あたりでかなり「B級グルメの旅」くさくなっていた。
ここまで来たら、それに徹しようじゃないの!
で、悩みに悩んで買ったのが、こちら。
かぼちゃと生クリーム。(家に帰ってから食べました)
さて、そうなれば宇都宮でやることは決まった。そう、ギョーザ。
宇都宮だって、もう二度と来ることはないかもしれないんだから。
さすがに宇都宮だけあって、改札を出てすぐの駅ビルの中に餃子店が並んでいた。
ラーメン同様、うまい餃子なんか今やどこにでもある。でも、ご当地グルメのいいところは、どこでも、気楽に、思いついたらすぐに食べられ、しかも競争の激しさゆえに確かに味が底上げされるということなのだ。
今や「お取り寄せ」で何でも手に入る時代。
でも、思いたったら3軒隣りにいつも思い通りの味がある。
その方がうれしいかな、って思う。
さてさて、プチ鉄子の温泉の旅もこれにて終わり。
長いような短いような、やっぱり長いような2日間だった。
もう1日早く出ていれば、両日とも大快晴だったのかもしれないが、
ふだんなかなか見れない大雪が見れたのだから、ここはやっぱり、
これでいいのだ!
で、納得の旅。 お・わ・り
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